2012年7月24日火曜日

アルジャーノに花束を

池袋サンシャインホール  2012/7/24

キャラメルボックス




ハーフチケットなるものを初めて利用してみる。どうせ入らないのなら、半額で売ってしまえとのことかと思うが、癖にならず、そこそこの観客が入っているのはさすが。

全体的にバランスも良く、いい芝居。ダブルキャストでキャスティングによって芝居が異なるとのこと、見てみたい気もするが、時間もお金もないので・・・・・。

2012年7月13日金曜日

カヴァレリア・ルスティカーナ/パリアッチ(道化師)

東京文化会館 大ホール  2012/7/13

カヴァレリア・ルスティカーナ
原作:ジョヴァンニ・ヴェルガ
台本:ジョヴァンニ・タルジョーニ=トッツェッティおよびグィド・メナッシ
作曲:ピエトロ・マスカーニ


指揮:パオロ・カリニャーニ
演出:田尾下 哲
装置:幹子 S.マックアダムス
衣裳:小栗菜代子
照明:沢田祐二
合唱指揮:佐藤 宏
演出助手:家田 淳
舞台監督:村田健輔
 公演監督:多田羅迪夫

≪パリアッチ(道化師)≫

台本・作曲:ルッジェーロ・レオンカヴァッロ










2012年7月2日月曜日

三谷幸喜 桜の園


パルコ劇場    2012/7/2(月) 19:00時


パルコプロヂュース

翻案・演出 三谷幸喜



三谷幸喜がチェ-ホフの「桜の園」を翻案し、喜劇として演出したもの

(感 想) 日本では滅び行く貴族階級の悲劇、という重いイメージで演じられることの多いこの演目を、チェーホフが「四幕の喜劇」と明記した通り、あくまで喜劇として演出しようと三谷が取り組んだ作品。三谷幸喜がどんなかたちで喜劇「桜の園」を演出するか?、興味が沸き観劇。
 チェーホフが喜劇と言ったのは何をさしてか? ①農奴解放令の出された20世紀初めの南ロシアで、特権階級のラネーフスカヤ夫人、その兄ガーエフら時代にとり残されようとしている人物たちが、時代の変化を理解できず、相変わらず、”とんちんかん”な生活を送っているところか?  それとも、②人間とはどんな深刻な状況でもどこか、おかしく、哀しいと言った人間が本質的に持っている滑稽さか? はたまた、③吉本新喜劇的なドタバタ劇として「桜の園」描いたのか? それでは、三谷はどんな喜劇として演出しようとしたのだろうか?
 ①だったのか? 藤木孝の演じたガーエフはなるほど、いい”とんちんかん”ぶりであったが、そのほかの貴族階級の者達が、自らの置かれている状況を分かっていないような”とんちんかん”ぶりを表現し切れて いたかといえば、極めて不十分だったのではないか?

 それでは、②か? これは残念ながらラネーフスカヤ夫人を演じた浅丘ルリ子一人が気を吐いていた、彼女の存在感は流石だと思ったが、もし、彼女がいなければこの芝居から、人間の本質的な滑稽さは表現されなかっただろ。

 最後に③はどうだっただろうか? これは藤井隆・青木さやかが芸人としてドタバタ感を出していたように思うが、残念ながら、全体からは浮いていたように思う。 三谷は芝居全体を吉本新喜劇にするつもりは無かったのだろう。
 こうして全体を見てみると、喜劇としていろいろな要素を詰めようとチャレンジしたところは良く分かるが、チェーホフは流石に手ごわく、消化不良だったか?との印象を免れ得ない。抱腹絶倒の爆笑の渦・どこからともなく沸き起こる笑いのさざ波を期待したむきには残念な結果であったように思う。