2012年11月28日水曜日

セビリヤの理髪師

新国立劇場 2012/11/28



全体的に特に穴のないOPERAかな?
観ていて、それなりに楽しいし、歌い手も上手い、OPERA見に行こうよ!って人を誘うのにはいい出来かな? ただ、先週の「フィガロの結婚」の出来が良かったので、すこし翳む・・・・
それなりに面白くは作っているのだが、先週のインパクトが強すぎたかな?

2012年11月23日金曜日

日生劇場 フィガロの結婚

日生劇場  2012/11/23

モーツアルト 新日本フィル 広上 淳一
演出:菅生友
ドラマツルグ:長島確

観ていてとても面白かった。楽しめるオペラに仕上がっていた。この長いオペラを緊張感を損なわず、3時間演じて見せたのはさすが!!
これは、演出家:菅生友の丁寧な作りによるところが大きいと思う。
また、バジリオ・マルテェリーナのアリアが端折らずに、しっかり入っていたのは、すばらしい。そのために少し冗長となったきらいはあるが、この部分はやむなしか? 大山さんのフィガロは流石、フィガロらしさを舞台一杯に出していた。伯爵は萩原・森口ともにすばらしい。そのほかの歌い手も特に穴はない、その中でも代役の守谷さんのケルビーノはすばらしい!! ケルビーノらしさにあふれていた、これからもっと出てくる歌い手さんになるだろう。

2012年11月22日木曜日

4 four

世田谷シアタートラム 2012/11/22 19:00

主催:世田谷パブリックシアター

作:川村毅  演出:白井晃

池田鉄洋 田山涼成 須賀貴匡 高橋一生 野間口徹

何もない舞台を5人の役者が、その息遣いで満たしきったすばらしい舞台!!
ただ木箱(舞台も客席も)だけでこれだけの緊張感を維持したのは、5人の役者と演出家:白井の腕か?見応えのある芝居に仕上がっています、それにしても「世田谷」はいい芝居をやるな~~
私的には間違いなく今年のベストテンです!! 
 


2012年11月19日月曜日

星の息子

高円寺 座  2012/11/19 19:00

主催:燐光群   作・演出 坂手洋二

渡辺美佐子 円城寺あや 中山まり 鴨川てんし 他

あまりに「沖縄」のメッセージが強すぎて、純粋に芝居としての評価が難しい
同じように、「沖縄」発信しても「アンチゴネー」(シアターX)の方が、みんなの心の中にある「アンティゴネー」的有り方を問われて、よりぐっと来る。
この芝居は「政治的」過ぎるように感じる。”星の息子”といったこころのあり方をもっと普遍的に強く感じさせて欲しかった様に思う。
とはいへ、役者は皆、上手いし、熱演であった。 もう少し、演出に洗練されたところが欲しかった・・・かな。

2012年11月15日木曜日

RENT

シアタークリエ  2012/11/15 19:00


出ているメンバーは上手にやっているが、特にこれと言って、特徴のないミュージカルか?

2012年11月14日水曜日

日の浦姫物語

シアターコックーン 2012/11/14 19:00

作:井上ひさし 演出:蜷川幸雄 

こまつ座 ホリプロ

大竹しのぶ 藤原竜也 他

井上ひさし生誕77フェスティバル2012 第7弾として蜷川幸雄演出で上演されたもの



  井上ひさしの作品を蜷川幸雄演出、大竹しのぶ主演で公演とのことで興味が有り観劇。 

 狭い社会の中に似たもの同士がひしめき合う日本の社会を「近親相姦的社会」とし、ギリシャ悲劇・グレゴリオ伝説などを取り入れて書いた作者中期の作品。物語は薄汚れた説教聖(木場勝巳)と赤子連れの三味線女(立石涼子)が「日の浦姫物語」なる説教節を語るという、劇中劇の形式。

話の流れとしては、平安時代奥州で藤原成親が子を授かったが妻は無くなり、それと引き換えに美しい双子の兄妹(<稲若>藤原竜也、<日の浦>大竹しのぶ)が生まれる。二人は中睦まじかったが、父成親の無くなった夜、禁忌を犯す、たった一度の交わりで子を宿してしまう。子は神仏に身をゆだねるとのことで、海に流されるが、18年後、若武者姿の魚名(藤原)として娘の前に現れ、姫の窮地を救う。魚名は姫と夫婦となるが、2人は母子だったことが判明する。2人は懺悔し、共に両目をついて別れ別れとなるが、最後は贖罪の奇跡が起こるという話。
近親相姦というタブーを描きながら、それを、言葉遊びを交えながら、喜劇へ転化するのは、さすが井上流というべきか。言葉遊びを続けつつも、緊迫感を失わないのは、大竹・藤原の力量か? また、娘であり、母であり、妻であり、懺悔を続ける「日の浦」を多彩に演じきっている大竹の演技が素晴らしい。彼女はやはり、主役で自らをこれでもかこれでもかと押し出す役柄ではとても生える。                              

最後に語り手の2人も同じ運命を告白し、両目をつぶして懺悔するが、周りの人々(ここでは現代人)は石を投げて追い立て責める。最後に周りから許されない説教聖=木場が大きな声で「ヘエー」と発し、舞台を去っていく、ここでは、説教聖=木場がタイトルロールの大竹にも負けない存在感を出すが、これは「近親相姦的日本社会」にたいする痛烈な批判なのだろう。これが正に作者「井上ひさし」の声だったのだろうと思う。                              

2012年11月11日日曜日

メデア

日生劇場 2012/11/11 14:00 

台本:グリルパルツアー  作:アリベルト・ライマン

演出:飯塚LEO

日生劇場 読売交響楽団 二期会 

これを見てしまうと、ほかのOPERAがなんだか物足らなくなるような
OPERA、文芸的・・・・お芝居。 
全体的にあの狭い空間を緊張感で満たしきっていたのは流石か?
歌い手陣にはまったく隙がない、今、日本で考えられるベストメンバーではと思わせるものがある。歌い手・演出家に拍手を送りたい・・・ブラボー
私的には、今年のベストOPERAをピーター・グライムスと争うな・・・。

2012年11月8日木曜日

欺瞞と戯言

本多劇場 2012/11/8  19:00~

作・演出:中津留章仁 企画:トム・プロジェクト

竹下景子 長谷川初範 真山章志 岸田茜 下條アトム 

昭和ショウワ初期ショキ炭鉱タンコウ経営ケイエイオコナう、モト華族カゾク一族イチゾク人間ニンゲン模様モヨウトオして、ヒト平等ビョウドウとは? 品格ヒンカクとは? 
いかける、中津留ナカツル章仁アキヒトろし新作シンサクドラマ!!

( 感 想 )昨年サクネン千田センダコレナリショウ紀伊国屋キノクニヤ演劇エンゲキショウ個人コジンショウ)・読売ヨミウリ演芸エンゲイ大賞タイショウ選考センコウ委員イイン特別トクベツショウ最優秀サイユウシュウ演出家エンシュツカショウ)と演劇エンゲキ関係カンケイショウソウなめにした、中津留ナカツル章仁アキヒト新作シンサクろしということで、観劇カンゲキ。あと、ジツ中津留ナカツルハハ会社カイシャ同僚ドウリョウで「うちの息子ムスコスゴいのよ!!」の言葉コトバかれ観劇カンゲキというのが、真相シンソウ
 昭和ショウワ初期ショキ炭鉱タンコウ経営ケイエイオコナモト華族カゾク一族イチゾク舞台ブタイ行方ユクエ不明フメイオットツマ滝川タキガワレイ竹下タケシタ)とその息子ムスコケン真山マヤマ)、その息子ムスコ政略セイリャク結婚ケッコンススめるその叔父オジ譲二ジョウジ下條シモジョウ)、その結婚ケッコン相手アイテ西条サイジョウ可憐カレン岸田キシダ)、夫人フジンモト恋人コイビトダンヤスサト長谷川ハセガワ)の5ニンヒロげられる人間ニンゲンドラマ。
譲二ジョウジケンに見合い話を勧めるが実は本人は、兄が3年行方不明であることから、そのレイに求婚している。ケンは自分より随分と若い娘、可憐カレン自分ジブンとの結婚ケッコン真剣シンケンカンガえているとかされ、びっくりする。本人ホンニン確認カクニンすると、「モト華族カゾクイエトツぐと苦労クロウするからやめろという、チチ見返ミカエしてやりたいから、結婚ケッコンしたい」という。それをいたマワりの人間ニンゲン激怒ゲキドするが、ケン本人ホンニンはそれをいて、ギャクムスメ一族イチゾクから経済的ケイザイテキ支援シエンけることを条件ジョウケン結婚ケッコンめる。ツマレイモト恋人コイビトダン再会サイカイしたことから、フタタ親密シンミツとなり、ダンとの再婚サイコンノゾむようになる。そんな矢先ヤサキ譲二ジョウジダンのトラブルからレイ譲二ジョウジにけがをわせてしまい、結果ケッカツグナいに譲二ジョウジ結婚ケッコンをする。譲二ジョウジ事業ジギョウ可憐カレン一族イチゾクからの経済的ケイザイテキ支援シエンもあり、好調コウチョウ推移スイイするが、





2012年11月6日火曜日

ひーるべる

高円寺 座 2012/11/6 19:00~

作・演出 松村武

八嶋智人 松村武 藤田記子 若松力 金児憲史 広澤草

なにがなんだか良く分からない芝居! 面白いところもあるが、お笑い的面白さで絶妙なユーモアというほどでもない。疲れていたのもあるが、どちらかと言えば観ているのが苦痛の芝居だった。
ただ、八嶋さんは、テレビで見るのとは違った味を出していて、良かった。芝居の上手さを感じる。
この芝居に文化庁がお金を出すのはいかがなものか? この芝居に対する佐藤さんの意見を聞いてみたい。

2012年11月5日月曜日

こんばんは、父さん

世田谷パブリックシアター  2012/11/5 19:00~

二兎社 作・演出 永井 愛

平 幹ニ郎 佐々木蔵之介 溝端淳平  

原作 俳優 ともバランスが良く、とてもよく出来た芝居。これだけ有名な俳優を配していながら、喧嘩せず、三人が上手に自己主張しているところが、本当にすばらしい!! 3人と演出家に拍手を送りたい、このバランスは最近めずらしい、最近バランスの悪い芝居が多いなと感じていたので、とても感激です。
高度成長からバブルを経て今に至る日本の典型的な世相の変化を表現しつつ、今の時代の親子関係を焙り出した作品。ウイットに富んでいるが、少し物悲しく、でも、どこか、オプティミスティックなところが、すばらしい、リアリティを感じる。
親と子の微妙な関係を上手く描き出している。
永井愛さんの作本・演出と素敵なバランスを持っていて、観ていて楽しい。

間違いなく、今年の秀作!!!

2012年11月2日金曜日

上海異人娼館

東京芸術劇場   2012/11/2 19:00~

原作:寺山修司 演出:金守珍 美術:宇野亜喜良  C:project NYX

毬谷友子 蘭妖子 水嶋カンナ 宮菜穂子 今村美乃 吉田日出子 他

出だしの映像・造形は良かったが、全体的に続かなかった。

全体の緊張感も残念なことに続かず、途中でだれてしまった、緊張感が続けばいい芝居であったと思う。ところどころ、生で歌わず口パクだったのはとても残念!!! 芝居の緊張感を損なう!!