2013年2月6日水曜日

愛の妙薬

新国立劇場   2013/2/6(水) 19:00時

指揮:ジュリアン・サレムクール 演出:チェーザレ・リエヴィ 東京交響楽団
ニコル・キャベル アントニーノ・シラクーザ 成田博之 レナート・ジローラミ 九嶋香奈枝
(感 想 等) 新国立劇場のレパートリーの一つ。 平日の夜ということもあるのだろうが、会場はかなり空いていた。 
レパートリー上演ということもあるのだろうか、有名な演目であり、観ていて(聞いていて)楽しいし、舞台もそれなりに立派な
つくりで価格的にも抑えてあるにも関わらず、こんなに集客的には苦労するのだから、やはりオペラ人口は少ないのかなと
思ってしまいます。
 舞台としては、ネモリーノを演じたアントニオ・シラクーザは声も良く、演技も楽しくて、とても素晴らしかったし、ドウル
カマーラを演じたバリトンのレナード・ジローラミも達者な演技と歌声でこのオペラを楽しいものにしていた。
 演出は全体的に、大きな文字のオブジェを使ったり、「トリスタンとイゾルデ」の大きな本のオブジェを使ったりと現代的な
演出になっているが、衣装の鮮やかでポップな色遣い、オブジェに当てた照明によってとても明るく楽しい舞台に仕上げて
いた。 現代的な演出にも関わらず、明るくポップな舞台作りによって、このオペラの舞台とした19世紀中ごろのイタリアの
田舎町へ引き込んでいくのは流石であると思う。上手く舞台の上に19世紀の田舎町のドタバタ恋愛劇の世界を作りだし
ていた。
 友人と誘い合わせて「オペラ観に行こうよ!!」と言える作品。

2013年2月1日金曜日

スペイン国立バレエ


スペイン国立バレエ団 来日公演  2013/2/1(金) 19:00~
 
Bunkamura オチャードホール

主催:TBS ローソンHMV CIC 企画・招聘:ローソンHMV 


<グリート>振付:アントニオ・カナーレス<セビリヤ組曲>原案・振付:アントニオ・ナハーロ 
エステル・フラード フランシスコ・ベラスコ アローニャ・アロンソ ジェシカ・デ・ディエゴ マリアーノ・ベルナル インマクラーダ・サンテェス  歌手:サライ・ムーニョス エンリケ・ベルムーデス 
アントニオ・カナーレス振付による<グリート>とアントニオ・ナハーロ原案・振付による<セビリヤ組曲>の日本初演
(感 想 等) 毎年のように来日する有名バレエ団であるが、知っているのは芸術監督のアントニオ・ナハーロのみ、
会場はほぼ満杯、人気の高さが窺える。スペイン国立バレエと云うものの、一般的なバレエではなく、スペイン民族舞踊
であり、フラメンコといった方が素人の私には分りいい感じでした。フラメンコがどちらかと言えば、タブラオなどで、ソロもしくは
ペアなどの小人数で踊られるのに対して、こちらは、大人数で迫力満点で踊るといった差かなというのが、印象でした。
たぶんこんな言葉は無いと思うが、印象としては「グランド・フラメンコ」!! 
 
 内容的には<グリート>振付:アントニオ・カナーレスも、<セビリヤ組曲>原案・振付:アントニオ・ナハーロともに
踊り・音楽ともすばらしいものでした。サバティアードなど非常に力強く、振りの隅々に力と生命力が漲っており、また、
<セビリヤ組曲>のソロ、ペアのスペイン民族舞踊はフラメンコをバレエ風に踊ったらこんな感じ!といったもので
とても官能的でした。また、サライ・ムーニョスの歌はまさしくこれぞフラメンコといった素晴らしさでした。
 若干残念だったのは、観客の側が声援の送り方が分からず、ここでオペラのように「ブラボー!!」の声が掛かれば、
もっと盛り上がるのになあ~ といった場面が多々あったことでした。様の東西を問わず『大向こう』は必要だなと感じた次第でした。
 

2013年1月23日水曜日

タンホイザー

新国立劇場  2013/1/23


新国立劇場 協力:日本ワーグナー協会

指揮:コンスタンティン・トリンクス   演出:ハンス=ペーター・レーマン

クリスティン・ジグムンドソン スティー・アナセン ヨッヘン・クプファー ミーガン・ミラー            エレナ・ツイトコーワ 他



ワーグナー生誕200年を飾る 新国立 最初の作品

( 感 想 ) ワーグナー生誕200年ということで、今年はワーグナーが多く上演されるのだろうと思われるが、
あまりオペラに馴染みのない私にも聞きやすく、観ていて飽きない演目で「楽しめるな」というのが、第一印象。
 観劇日は初日であったが、入りは7~8割といったところか、タイトルロールの歌い手の変更もあったが、10ヶ月前
から発表しており、特に影響は無さそう。舞台装置は、パンフレット等にある通り、3幕とも極めてシンプル。
ヴェーヌスベルク(官能世界)とヴァルトブルク(精神世界)を同じ舞台装置を使い、いくらかの転換と光のつくりによって
使いわけていた。シンプルだが分かりやすい演出だったように思う。
 歌い手はそれなりに皆、すばらしかったが、特に領主ヘルマンを歌ったバスのクリスティン・ジグムンドソン、ヴォルフラムを
歌ったバリトンの ヨッヘン・クプファーが声も良くすばらしかった。ヴェーヌスを歌ったメゾソプラノのエレナ・ツイトコーワも
官能的な歌声が良かったように思う。
 このオペラはヴェーヌスベルク(官能世界)とヴァルトブルク(精神世界)の間をさまようタンホイザーを描いているが、
どうしても、ワーグナー自身の心の葛藤を描いていたように感じられる。
この作品(1845年)から5~6年後から始まるワーグナー自身の女性遍歴。彼自身の父がユダヤ人
(義父とも実父とも言われている)であるにも関わらず、『音楽におけるユダヤ性』(音楽に対するユダヤ人と
ユダヤ文化の影響力を激しく弾劾した)論文を発表し、反ユダヤ主義者のレッテルを貼られる二面性を考えると
タンホイザーのさまよいはワーグナーの心の葛藤であったのかなと考えてしまいます。


2013年1月22日火曜日

この命誰のもの

自由劇場 2013/1/22  18:30~

劇団四季

四季のストレートプレイです、どんな風になるのか楽しみです。

「一音落とす者は去れ!!」でストレートを演じきれるか?役者さんたちの本当の力量が問われる舞台になりそうですね。

やはり、舞台がスタートした直後は所謂四季言葉で展開したが、流石に役者さんたちも時間と共にこなれてきて、自然だけれど、聞き易いセリフ回しになってきたのは素晴らしい! やはり、基礎がしっかりしている役者さんたちは違う!!
話しのテーマは安楽死、自ら自らの生死を
選べるか? これは宗教によっても、変わるだろうから、答えの無い問だと思うが、
エンディングは素晴らしい!
必見の1本‼


2013年1月19日土曜日

女のほむら

東京芸術劇場 2013/1/19 19:00~

原作:根本順善  脚本・演出:森井睦 舞台美術:仮屋崎省吾

企画・製作:ピープルシアター

小山明子 伊藤友香 コトウロレナ 磯村みどり 白石奈緒美 岡橋和彦 西丸亮 市川博樹 

二宮聡 荒川智大 武藤弐吉 他

初日を前にして夫:大島渚が亡くなった小山明子が名実ともに「女のほむら」を見せた好舞台!!

話は明治の毒婦 高橋でんを題材にしたもの 毒婦としてというよりは、女の性、 夫を支え続けた

女としてのけなげな側面を描き出すことで、まさに「女のほむら」を描いている。

舞台・演出はすっきりしていて見やすい。でんを3人の女性が演じる演出も最初は違和感を感じた

がすぐに馴染んできて、自然に感じられるようになる、お伝を演じる小山、伊藤、コトウロレナはそ

れぞれに、色気と凄みがあり、お伝を良く演じている、伊藤、コトウロレナは前回のアンティゴネー

でも、存在感のある演技をしており、ともに美形であることから、今後楽しみな役者さんである。

演出は一部、長塚圭司の浮標に似た舞台づくりであり、二人の語りをおいて、劇中劇の形式を

とっている。「お伝」の一生。ほむらを客観的に見せていこうという演出なのだろう。

地味であるが、秀作!!