2013年2月14日木曜日

文楽

国立劇場 小劇場

今回は人形の表情が見える席でと思い、売り出し日に三列目を確保して観劇することとしました。
演目は歌舞伎でも良く知られた、「妹背山婦女庭訓」、歌舞伎では玉三郎さんが演じて有名な、三角関係で男を取り合う田舎娘、「お三輪」の表情を追いかけてみた。文楽の人形には、表情があるというが、「本当に作り物の人形が人の表情を出すのだろうか?」との疑問をもって観劇。
「最初の男と戯れる時の明るく艶やかな表情」、「男を追いかけて行くが途中で目印にと男に結んだ白い糸が切れて、男を見失うが、それでも必死に男を追いかける時に見せる鬼気迫る表情」、「女官達にいじめられながらも、どこかで反撃に転じてやろうと云う気持ちが滲みでた強い顏だち」、「最後に自分の死は好きな男のためと、覚った時の穏やかな優しい表情」、等々、これら全てが、とても同じ人形=物体であるとはとても思えないものでした。良く見ると、人形遣いの表情もどことなしか、場面に合わせた表情になっていて、人形遣い自信が芝居に入り込んでいるのが、感じられました。


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